前回までのコラムでは
・更年期の不調はなぜ起こる? ①原因は「ホルモン不足」ではなく、バランスのくずれ
・更年期の不調(疲れ・イライラ・不眠)はなぜ起こる? ②副腎疲労とホルモンバランスの関係
についてお伝えしてきました。
では、
副腎の働きをいたわり、回復しやすい状態をつくるには、
具体的にどうしたらよいのでしょうか?

身体はつながっている
副腎の不調は単独で起きているわけではありません。
身体はすべてつながっているため、
血糖値が乱れるとコルチゾールが増え、
副腎に負担がかかります。
例えば、
腸の働きが落ちることで、
セロトニンが減り、
気持ちも不安定になります。
肝臓の負担が増えると、
ホルモンの処理が追い付かず、ホルモンバランスが崩れていきます。
栄養が不足すると、
ホルモンや神経伝達物質そのものが作れなくなり、
(コルチゾールを作るために必要な栄養素は、ホルモンや神経伝達物質の材料でもある。)
体内時計が乱れることで、
回復モードにも入れなくなります。
このように
不調はひとつではなく、
身体全体が連動して起きている状態です。
副腎を回復させる生活習慣
副腎の働きをいたわるために大切なのは、
身体が本来のリズムを取り戻せる環境を整えることです。
現代は
常に情報にさらされ
交感神経が優位な時間が長く
身体が休まる時間が不足しがちです。
本来、身体は
昼は活動モード(交感神経)
夜は回復モード(副交感神経)
というリズムで動いています。
このリズムは、
太陽の動き=宇宙のリズムと連動しています。
もっと詳しく
▼
しかしこのリズムが崩れると
コルチゾールが出続ける
副腎が休めず、回復しにくい状態になります。
身体が「休んでいい」「ここは安全」と認識できたとき、
はじめて回復モードに入りやすくなります。
副腎を元気にするためには
休める状態にしてあげる必要があるのです。
では、具体的にはどうしたらよいのでしょう?
それは、シンプルに
生活を整えること
です。
ここで、アーユルヴェーダの「ディナチャリヤ(1日の過ごし方)」
という、宇宙のリズムに合わせた過ごし方がとても役に立ちます。
ディナチャリヤについてはこちら
▼
私は、アーユルヴェーダをたくさん学んでも、
いつもここに立ち返ってきます。
日々のリズム
繰り返しによって
身体は作られます。
これさえできれば、
大きく身体の調子を崩すことなく、
幸福感を感じ、
自分らしく生きられるのではないかと思います。
とはいえ、現代社会
そして、特に都市部の生活では、これがとても難しいとも感じています。
取り入れられることはやってみてもらえると嬉しいです。
もし、できなくても、どれか一つでもやってみていただけたらと思います。
例えば、「よく噛んで食べる」
これは、ながら食べではできないこと。
食事に集中するという時間だけでも、脳が休み、感覚を磨けると思います。
そして、現代の「日本の生活」で特に重要なのが
夜の過ごし方です。
・光を落とす
・スマートフォンやPCから離れる
・ぬるめのお風呂で身体をゆるめる
・カフェインを控える
・静かな時間を作る
・居心地よい空間で過ごす
・背中の腎臓あたりに手のひらを置いて寝転がる
・夜22時、遅くても23時までには寝る
夜に緊張を解くことができれば
自律神経が整い
副腎は自然と回復に向かいます。
身体の整う力を引き出すのは、
小さなことの積み重ねなのです。
コルチゾールと栄養の関係
コルチゾールは、
コレステロールを材料にして作られる、ステロイドホルモンです。
その合成の過程では、
・ビタミンB群(特にB5/B6)
・ビタミンC
・マグネシウム
・亜鉛
・アミノ酸
といった栄養素が必要になります。
実は
これらの栄養素は本来、
・エネルギーを生み出す
・神経を安定させる
・ホルモンバランスを整える
といった、「回復・維持」のために使われるものです。
身体は、これらの栄養素をコルチゾール生成に優先的に回します。
そのため、本来は身体を回復させ、健やかに保つための材料が、
ストレス対応に先に使われ続けることになります。
すると、身体の回復・維持に必要な栄養素が
不足しやすくなります。
さらに、コルチゾールを作るための材料そのものも不足していきます。
現代人、特に更年期の女性には、
これらの栄養素を含む食材を意識して摂っていただきたいのです。
特に更年期の時期は、ホルモンの揺らぎに加えて
ストレスの影響も受けやすいため、
こうした基本的な栄養の積み重ねが
とても大切になります。
もう一つ 大切なこと
そして、生活習慣や栄養と同じくらい大切なのが
心の中のあなたが自分自身にかけている言葉です。
大丈夫だよ。
もう安心していいよ。
お休みしていていいんだよ。
きっとうまくいくよ。
人のためにならなくてもいいんだよ。
別にやらなくたっていいんだよ。
自分勝手になっていいんだよ。
自分を甘やかすだけ甘やかしてあげていいよ。
自分の感情なんていくら変わってもいいんだよ。
あいまいな感情があってももちろんいいよ。
出典:「今ここ」神経系エクササイズ
浅井咲子著
梨の木舎
この言葉を聞いてどう思いますか?
私たちは無意識に、
頑張らなければいけない
ちゃんとしなければいけない
と、自分に負荷をかけ続けています。
その状態では、
身体も緊張し続け、
回復に入ることができません。
上に書いた言葉を、たっぷり、優しく、自分に与えてあげて
抵抗せずに、その言葉を受け取ってみてください。
今日も頑張ったあなたを、あなた自身が癒して
深い回復の時間を過ごしてくださいね。
アーユルヴェーダサロンでできること
こうしたことを頭で理解していても、
実際には一人で力を抜くことが難しいと感じる方も多いと思います。
力が入っている状態が長期化すると
それを自覚しにくくなっていく場合もあります。
一人で整えるのが難しいと感じている方へ
身体は
「力を抜こう」と思って
抜けるものではありません。
「力が抜けた状態」を実際に感じてはじめて
「こういうことなんだ」と
身体で理解していきます。
その感覚を繰り返すことで
少しずつ
緊張がほどけ
呼吸が深まり
自然と休める身体へ
変化していきます。
---
アーユルヴェーダのオイルトリートメント
アビアンガ(Abhyanga)は
「Abhi(アビ)」= 全体に・愛をもって
「Anga(アンガ)」= 身体
つまり
「身体全体に愛をもって触れていくケア」
あたたかいオイルと
人の手のぬくもりに包まれることで
張りつめていた神経がゆるみ
思考ではなく
身体から先に
「安心していい」と感じられるようになります。
心地よいリズムの中で
呼吸が深まり
力が抜けていく感覚を思い出していく
それは
本来の自分の状態に戻っていく時間。
がんばることで整えるのではなく
ゆるむことで、整っていく
そんな感覚を
必要な方に届けられたら嬉しいです。
更年期の不調について
▶更年期の不調はなぜ起こる? ①原因は「ホルモン不足」ではなくバランスのくずれだった
▶更年期の不調(疲れ・イライラ・不眠)はなぜ起こる? ②副腎疲労とホルモンバランスの関係
次回以降、肝臓、血糖値、腸内環境と続きます。
公式LINEにご登録いただくと、コラム更新のお知らせをお届けしています。
よろしければ、ぜひご登録ください。
Ayurvedic House Polaaris公式LINEはこちらよりご登録ください。


コメントをお書きください