Ayurvedic House Polaarisのお客様は、更年期の女性のお客様が多くいらっしゃいます。
みなさん
「なんだか身体が変わってきた」
「今までとおなじことをしても整わない」
そんな違和感をきっかけに、サロンに来てくださる方が多いです。
そして、多くの方がこう思っています。
「更年期=女性ホルモンが減るからしかたない」
でも実は、この考え方は情報不足から来ています。
更年期の不調は「ホルモン不足」だけでは説明できないからです。
今回は、
この「更年期=ホルモンが減るから不調になる」
という考えについて、
アーユルヴェーダの視点も大切にしながら、
身体全体のつながりという観点でお伝えしていきますね。

ざっくりと、結論を先にお伝えすると
更年期の不調は
「女性ホルモンが減るから」ではなく
・副腎疲労
・肝臓の処理能力
・血糖値の乱れ
・ストレス
・腸内環境
これらが絡み合った問題
ということが言えます。
※腸内環境については、次回以降お伝えしたいと思います。
更年期の不調は「減る」というよりも「崩れる」ことから起きる
本当の問題は
ホルモンの「量」ではなく
ホルモンの「バランス」
なのです。
特に重要なのは
女性ホルモンと総称される中の
・エストロゲン
・プロゲステロン
この二つの関係です。
女性の身体の中では、
エストロゲンとプロゲステロンという
2つのホルモンが
お互いにバランスを取りながら、身体のリズムを整えています。
このバランスが整っていると
・体調が安定しやすく
・感情も穏やかで
・女性らしいリズムが保たれます。
35歳を過ぎると何が起こるのか
ところが、35歳を過ぎたころから、
このバランスに少しずつ変化が起こります。
女性の身体では
プロゲステロンのほうが先に減り始めます。
プロゲステロンは
身体を落ち着かせ、安定させる働き。
一方でエストロゲンは
巡りや活動を促す働きがあります。
このバランスが崩れて、プロゲステロンが弱くなった状態になると、
エストロゲンの総量は減っていても
相対的に「エストロゲン優位」の状態になります。
これが、アーユルヴェーダで、
更年期に差し掛かると、誰しも
Vata↑
Pitta↓
Kapha↓
というエネルギーの変化が起こると言われるところです。
これが
・イライラ
・不安定さ
・ほてり
・眠りの質の低下
といった不調につながっていきます。
更年期以降は、エストロゲン優位の状態で身体を運行していく必要があり、
更年期は、このバランスの崩れに対応していく移行期でもあります。
ホットフラッシュの正体
よくある
・急に暑くなる
・顔がほてる
・急に汗が出る
これは
体温調整のセンサーが乱れている状態です
本来、私たちの身体は
気温や体の状態に合わせて、ゆるやかに体温を調整しています。
でも
・エストロゲン低下によるホルモンバランスの変化
・ストレスによる自律神経の乱れ
によって、体温調節ゾーンが狭くなってしまうため、
わずかな変化にも過敏に反応し、一気に体温が上がってしまう。
これがホットフラッシュの正体です。
人によってホットフラッシュが起きない方がいらっしゃるのは何故か、
このコラムを全部読んでいただくと理解できるかと思います。
見落とされがちな本当の原因
更年期の不調は
卵巣(ホルモン)だけの問題ではありません。
実は、身体のさまざまな働きが関係しています。
特に大きく関わっているのが
・副腎
・肝臓
・血糖値
・ストレス
です。
つまり、ホルモン単体ではなく
身体全体の連携の問題です。
副腎がカギを握る
副腎は、腎臓の上にある小さな臓器で、
ストレスに対応するホルモンを分泌する大切な場所です。
たとえば、
・ストレスを感じたとき
・緊張しているとき
・疲れがたまっているとき
こうした場面で身体を守るために、
コルチゾールなどのホルモンを分泌し、
心身の状態を保とうと働いています。
さらに更年期には、
卵巣の働きを補うように、ホルモンバランスを支える役割も担っています。
しかし
慢性的なストレスや休息不足、
緊張状態が続く生活が長く続くと、
副腎は少しずつ疲労していきます。
その結果、必要なホルモンを十分に分泌できなくなり、
回復力が低下し、
身体全体のバランスも崩れやすくなってしまいます。
アーユルヴェーダでは、このような状態を
Vataの増悪、
そしてオージャス(生命エネルギー)の減少
と捉えます。
この状態が進むと、
疲れやすさだけでなく、
見た目にも、やつれた印象が現れやすくなるのです。
更年期から気を付けたい肝臓の働き
エストロゲンは役割を終えた後、
肝臓で分解・処理されます。
身体の中で使われたホルモンは
そのまま残るのではなく、一度処理されて外に出されることでバランスが保たれています。
でも、
食生活の乱れ
添加物やアルコール
ストレス
睡眠不足
こうした積み重ねによって、
肝臓の働きは少しずつ低下していきます。
肝臓の働きが落ちると
ホルモンをうまく分解・処理できなくなり
身体の中に滞る状態になります。
さらに
腸内環境が乱れていると
一度処理されたホルモンが
再び体内に吸収されてしまうこともあります。
こうして、エストロゲンが余っているような状態になると
イライラしやすくなる
感情の波が大きくなる
顔のほてりやのぼせ
不調が長引く
といった症状が現れやすくなります。
これは、アーユルヴェーダが言うところの
「アグニ(消化・代謝の力)の低下」です。
アグニが弱ると
未消化物(アーマ)が溜まると言われています。
アーマはあらゆる経路を塞ぐので
ホルモンの巡りや処理を妨げるということにつながるのです。
更年期に差し掛かると
健康診断でコレステロール値に注意が必要になる方がいらっしゃいます。
こうした、エストロゲンが相対的に増えることから、肝臓に負担がかかることもその要因の一つです。
更年期から特に気をつけたいのは
肝臓への負担を減らすことや
肝臓のデトックス。
セルフケアについては、また改めて書きますが、
血糖値や腸の状態、生活習慣など
何かを足す前に
気をつけたいことが沢山あります。
自分の生活習慣を見直してみてくださいね。
血糖値をコントロールする必要性
甘いもの、間食の習慣、バランスを欠いた食事、小麦の影響などにより
血糖値は大きく上下します。
この急激な変動に対応するために
身体はインスリンを分泌し
血糖値をコントロールしようとします。
しかし
この血糖値の乱高下が繰り返されると
インスリンの働きも乱れ
ホルモンバランス全体に影響が出てきます。
さらに、身体はこの血糖値の乱高下を「ストレス」と認識し
ストレスホルモン(コルチゾール)を分泌します。
すでにストレスが日常化している方にとっては、副腎への負担がさらに加わります。
また、
血糖値の乱高下は
身体の中で慢性的な炎症を引き起こします。
この炎症はあらゆる不調を引き起こす原因になっていきます。
血糖値の乱れと炎症は、肝臓にも大きな負担をかけます。
血糖値の乱れは
太りやすいなどの悩みで注目されるところですが
インスリンを乱し
副腎を疲労させ
炎症を起こし
肝臓に負担をかけ
ホルモンバランスを崩す
身体全体に影響する問題なのです。
更年期の不調はホルモンだけの問題ではない
ここまでをまとめると、更年期の不調は単にホルモンが減ることだけが原因ではありません。
アーユルヴェーダの視点では、
年齢とともにVata(空・風のエネルギー)が増えていき
乾燥・冷え・不安定さが増していきます。
(女性は、閉経を境に、Vataエネルギーが急速に増えていきます。)
また、3つのエネルギーすべてのバランスの変化が起こります。
さらに
アグニ(消化力や代謝の力)・オージャス(生命エネルギー)の低下によって、
身体全体のバランスが崩れることが大きく関係しています。
そしてその背景には、
食事の乱れ、忙しさ、ストレスの多い生活も影響していると言えるでしょう。
実際にサロンに来られるお客様も、
「一人の時の食事は簡単に済ませてしまう」
とよく言われます。
私自身も、忙しい時にはおにぎりだけになることもあります。
仕事をしながらの子育て、責任ある立場、介護など、
更年期の女性を取り巻く環境は
決して楽ではありません。
だからこそ、
ご自身のことを一番に考え、
日々を少しでも心地よく過ごすための工夫を、
あきらめないでほしいと願っています。
食事
休息
身体の使い方
セルフケア
こうした小さな積み重ねが
身体のバランスを取り戻していきます。
サロンでは、お一人おひとりの状態に合わせて、
「どこから、どのように整えていくか」を一緒に考えています。
ありがたいことに、私は更年期を大きな不調なく過ごすことができています。
このコラムが、少しでも楽に、更年期を乗り越えるヒントになれば嬉しいです。
具体的なセルフケアや対策については、また改めてご紹介していきますね。
また、今回書ききれなかった、
さらに根っこの問題になる「腸」について、近々お伝えする予定です。
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